言葉の聖堂 byM の迷宮

自分に語って聞かせる物語


生きている人間とは まだ人間になっていない動物のようなものだ


これだった・・
川端康成のせりふだそうだ
____________


人間は厳正な知力を傾けて曖昧さのうちに遊ぶようにできている


____________
これは小林秀雄「読書について」(昭和十四年)にあるせりふ。(名言?)
____________


はっきりと目覚めて物事を考えるのが、人間の最上の娯楽だからだ


なぜ人間は実生活で、論証の確かさだけで人を説得する不可能を承知しながら、
書物の世界に入ると、論証こそすべてだという無邪気な迷信家になるのあろう


____________
うむ?(どうなのよ)
____________


人間は自分を知るのに、他人という鏡を持っているだけだ


自己反省とか自己分析とかいう浪漫は文学の生んだ精神傾向、
感傷と虚栄の惑わしに充ちた、未熟な技に過ぎない


___by36歳の小林秀雄

【鷲田清一さんの本の台詞】


人それぞれのアイデンティティというのは各人が自分に語って聞かせる物語のことである。「自分を複数にすること」私たちがつねに一定の「だれか」であるのは、別のものになる=自分でなくなる〈つまりエクスタシー〉。
さまざまな可能性を縮減して社会の中でイメージとして公認されているある人格のタイプに自分を合わせることによってだ。こまったことに、私たちはこの同じ人格であることが窮屈でときどき複数の自分を束ねているこの「わたし」なるものをばらばらに解除してみたいと思う。 一義的な「わたし」がウソっぽく感じられてしまうのだ。

2008-03-22…名言集のサイトを久しぶりにみました。 http://www.meigensyu.com/gogolePageRank5でした。なかなか。
なんとなく励ましを求めて、なんとなくどれもぴったり来ないまま、自分の古いノートを見ていた。遊離…?「論証の確かさだけで人を説得する不可能」…。これぞ、人と人と間の悩み…
名言とは 自分に語って聞かせる物語の一つの形。

|BACK(言葉の花冠)|INDEX|


人生の鍛錬―小林秀雄の言葉(新潮新書)
漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか?(加藤徹)
想像力の地球旅行―荒俣宏の博物学入門
ハムレットは太っていた!(河合 祥一郎)

lastModified: