日本・アジアの古代女神

日本・アジアの古代女神


今年は、毎月、その月に関わる一人(あるいは一柱)の女神に登場いただくことにします。

1月)弁才天(⇒イチキシマヒメ)  

2月)歳徳神 (イナタヒメ クシナダヒメ) 3) サホヒメ 4) コノハナサクヤビメ 5)イズシオトメ

弁才天

イチキシマヒメ 

Benzaiten(Japanese Saraswati) 龍王辨財天
お正月の目出たい七福神の中の紅一点・・
『古事記』では市寸島比売命、『日本書紀』では市杵嶋姫命

Wikipedia 引用

神名の「イチキシマ」は「斎き島」のことで、「イチキシマヒメ」は神に斎く島の女性(女神)という意味になる。厳島神社(広島県廿日市市)の祭神ともなっており、「イツクシマ」という社名も「イチキシマ」が転じたものとされている。 後に仏教の弁才天と習合

http://www.kazukibutuzou.com/gasyoubenzaiten.html
インドでの弁才天(サラスヴァーティー)
http://www.geocities.jp/mitaka_makita/kaisetu/benzai.html 


 2月)歳徳神⇒クシナダヒメ

歳徳神

クシナダヒメ

古事記切手2012 イナタヒメノミコト(稲田姫命)=日本書記のクシナダヒメ

God of Toshitoku

原典:安部晴明簠簋内傳圖解(あべのせいめい ほきないでんずかい)
東京神誠館 1912年 http://kindai.ndl.go.jp/index.html

恵方とは、 陰陽道で、その年の福徳を司る女神、 歳徳神(としとくじん)がおられる方向。日本で暦に描かれる女神
「櫛稲田姫とも同一視される」 ・・(Wikipedia

2月3日の節分でこの女神の方向に向かって、太巻きずしを食べるということですね・・

 3月)春の女神⇒サホヒメ

春の女神

佐保姫サホヒメ


佐保姫 by 松岡映丘(1881 - 1938)

五行説では春は東の方角にあたり、平城京の東に佐保山(現在の奈良県法華寺町法華町)があるためにそこに宿る神霊佐保姫を春の女神と呼ぶようになった。白く柔らかな春霞の衣をまとう若々しい女性と考えられ。この名は春の季語であり和菓子の名前にも用いられている。 竜田山の神霊で秋の女神竜田姫と対を成す女神。 ・・(Wikipedia

「松岡映丘の画稿帖」1979年/グラフィック社,http://db.am.geidai.ac.jp/佐保姫 伊藤龍涯 (1880-1959)

 4月)木の花の女神⇒コノハナサクヤヒメ

木の花の女神

木花之佐久夜毘売コノハナサクヤビメ


堂本印象 (1891- 1975) 1924年画 [木華開耶媛]
京都府立堂本印象美術館蔵 ※古事記編纂1300年切手

富士山の神霊であることもよく知られている 

Wikipedia木花咲耶姫
※「コノハナサクヤヒメノカミの御影の原画転写」 http://blogs.yahoo.co.jp/kensuke_kanae/32081825.html

201305 Fuji

 5月)藤の花の女神⇒??

イズシオトメ命求婚のため、母が藤蔓で作った衣服をつけ弓矢を持って出かけると,衣服も弓矢もすべてが藤の花となった「はるやまのかすみおとこ【春山之霞壮夫】という・・
そうすると、藤の衣を着て求婚に成功した、あるいはその衣を用意した母の方が主人公だったのか ・・
再検討中・・

 6月)雨の女神⇒ミズハノメガミ

水の女神

祈雨祈晴


罔象女神(水波能神みつはのめがみ)=水つ走(は )
罔象は『准南子』などの中国の文献で、龍や小児などの姿をした水の精であると説明されている。
高龗(おかみ)は龍の古語
龍は水や雨を司る神として信仰されていた・・(⇒唐草図鑑

1月の女神は海の女神であったが、こちらは、川・井戸(水源)・・雨・・画像を検索してみたが、ザンネン、特に無いようだ
きょう(5月11日)沖縄は梅雨入りしたという・・・
追記※関西は6月4日、関東甲信越は6月5日とか・・

7月)衣通姫⇒ソトオリヒメ

和歌の女神


「衣通姫図 by 西川祐信(1671 - 1750)京都文化博物館蔵
※クモを見ているのはクモが衣につくと待ち人がくるという俗信のためという(「浮世絵のあけぼの」


《美しさが衣を通して輝く姫の意》・・ とkotobank
紀貫之は古今集の仮名序で「小野小町は、いにしへの 衣通姫の流なり」と

山辺赤人・衣通姫・柿本人麻呂が和歌三神と

衣通姫(ソトオリヒメ) Prunus × yedoensis 'Sotorihime' という桜(Wikipedia)もあれば、衣通姫と言う名の薔薇もあり、 椿もある・・・ 

http://www.ctv.co.jp/event/ukiyoe/highlight_w.html

8月)筒姫⇒カヤノヒメ

草の女神

Miscanthus sinensis0842.JPG
"Miscanthus sinensis0842" by Tomomarusan -
This is the creation of Tomomarusan. Licensed under CC 表示 2.5 via ウィキメディア・コモンズ.)

くさのおやとも。
草というと夏草・・ということであげたのだが、茅(かや)「萱」は秋の季語という・・

9月)稚産霊神⇒ワクムスビノカミ

食物・穀物を司る女神

US long grain rice.jpg
"US long grain rice" by Keith Weller - http://www.ars.usda.gov/is/graphics/photos/k7577-1.htm.
Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

稲刈りの季節の統計http://www.toukei.maff.go.jp/(農林水産省統計部)

10月)竜田姫⇒タツタヒメ

風を司る神

秋を掌る神とも(kotobank

11月)菊理媛神(ククリヒメ)

山の神

菊=「日本では黄泉の国神話の口承による影響で、伝統的に仏花や献花として菊が使用されてきた。」(Wikipedia 2014年12月31日参照)
イザナミ・イザナギの黄泉比良坂(よもつひらさか) にちょっと出てくる女神という・・
[日本書紀一度だけ出てくる神。伊邪那岐神と伊邪那美神が泉平坂(よもつひらさき)で仲違いをした時、伊邪那岐神に何かを申し上げて...](Wikipedia)
菊という字が出てくるので、すなわち菊の女神かと思ったのですが、黄泉の国に関係するということで・・・・

Chrysanthemum morifolium Blanco2.290-cropped.jpg
"Chrysanthemum morifolium Blanco2.290-cropped" by Francisco Manuel Blanco (O.S.A.) - Flora de Filipinas [...] Gran edicion [...] [Atlas II].[1]. Licensed under パブリック・ドメイン via Wikimedia Commons.

12月)オオヤツ姫

木の女神

大屋都比賣神・・「八百万の神々の言い伝え」から以下引用
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スサノオ尊の子、兄神イソタケル、妹神のオオヤツヒメ神、ツマツヒメ神(爪都姫神)。
全国各地へ出かけて種樹の事業を行い、それが終わると紀伊国に戻 り住んだという。
「屋」は屋根のことで、古代では宮殿を指していた。ツマツヒメ神の「抓」は屋舎を造る製材した木材の意。・・宮殿、船、家財などの構築物を生み出す神格である。やがて木を材料として造られる一切のものを司る神様になった。

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