厳粛な遊び:新年カウントダウン

私は17の時、こんなような言葉をどこかで読みました。確かこうです。「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」。それは私にとって強烈な印象を与える言葉でした。そしてそれから現在に至るまで33年間、私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としてきました。「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。
自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。何故なら、ありとあらゆる物事はほとんど全て…外部からの期待の全て、己のプライドの全て、屈辱や挫折に対する恐怖の全て…こういったものは我々が死んだ瞬間に全て、きれいサッパリ消え去っていく以外ないものだからです。そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば自分が何か失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できるし、これは私の知る限り最善の防御策です。
君たちはもう素っ裸なんです。自分の心の赴くまま生きてならない理由など、何一つない。

The Stanford University Commencement address by Steve Jobs
翻訳 市村佐登美
http://sago.livedoor.biz/archives/50251034.html

2010年1月の話

黒い背景


この一年も過ぎていきます。
2010年・・1月の話から始めたい・・
この1月というと・・・Myパソコンを買い換えました・・。これが 新しいパソコン(Dellデスクトップ)の背景で、たしかにどなたかがいち早くおっしゃるように、セクシーな黒だ(笑)と・・思いましたよ。
今年は、1月にブート(起動)できなくなったXPパソコンにお別れ、・・・・2月に兄におわかれ、・・・9月に叔母にお別れ・・・・。 今年のことを思い出すなら、まずそれから、・・・
合掌i~∧(-.-)

・・兄と叔母へ「哀悼」の黒いリボンを・・・

イメージ・シンボル事典

「黒」の象徴
※黒は、中世の教会では服喪と悔悛の色で、
白と一緒に用いると、希望、謙虚を暗示するという。
「リボン」の象徴
  1. 褒賞・卓越
  2. 太陽光線
  3. 華やかな色のリボンは魔よけになった
  4. 結んだリボンは友愛を示す
(世界シンボル事典には項目なし)
※リボンhttp://icons.mysitemyway.com/

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黒いリボン

しかし、黒いリボンと言っても喪中ということではないですね・・
Emile Vernon(1872-1919) のはちきれるほど健康そうな若い女性の髪を飾る黒いリボン
下のは艶やかなサテンのようです・・

「漆黒」

Cool Japanという番組は(WikipediaNHK/cooljapan/)今年も時々見ていました。 「奈良」(おとなの修学旅行)もありましたが、「入れ物」というのがあり、そこで、「漆黒」という言葉が出てきました。 (黒漆を塗ったように、黒くてツヤがあること)・・
機能性と伝統文化ということですが、蓋のある重箱漆器の話。 その中に、ほこり除け、湿気を保つために、サンドイッチを入れている紹介・・。 漆は英語でjapanだそうだが、防菌防腐効果があるという。
漆黒とは・・ベルベットの黒みたいな?
ちなみに「呂色(ろいろ)」とは、漆黒の艶のないもの。艶消し加工をした黒漆の色だそう。

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黒いリボンの帽子

黒い帽子というと「存在の耐えられない軽さ」の、帽子をかぶった女の子を思い出しますが、こちらは黒いリボンの帽子・・・

Emma Hart in a Straw Hat,
1782-84 ジョージ・ロムニー(George Romney
oil on canvas, courtesy of the Huntingdon Library,
Art Collections and Botanical Gardens, San Marino, California


キルケーCirceに扮するハミルトン婦人byロムニー


「存在の耐えられない軽さ」の女の子の帽子というのは、こだわりの帽子でした・・
ここで閑話休題: ///今年の時の人の一人は 、「戦場カメラマン」 ※http://yoichi-watanabe.com/でしたよね。・・ 妹さんからもらったというベレー帽もトレードマークの一つですね。///
おまけ:「お戦地」という紹介のデザイナーさんのブログ、さすが・・

私も、帽子は好きなのですが、こういう黒いリボンの帽子いいですね・・・・・
この場合は、もう何度も言っているかと思うけど、「夜目、遠目、傘のうち」効果!

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時の歩み

時の歩みは三重である
未来はためらいつつ近づき
現在は矢のように速く飛び去り
過去は永久に静かに立っている

 シラー『詩集』Gedichte ケルナー編1812刊

「時」というと、この名句を思い出し、 シラーの詩集から見てみようとしたら、シラーの詩集というものが店に見当たらない・・・・
クリスマスというと、 第九の歌詞「歓喜に寄す」(1786)が毎年歌われているはずなので、これには 驚きました。
ゲーテとジャン・パウルの間にいた「ドイツ最高の戯曲詩人」のはずが 一転して、日本では人気のない作家になっているようです??
子供の頃、「オルレアンの少女」(や「ヴィルヘルム(ウィリアム)・テル」)をせっせと読んだことを覚えていますが・・

シラーの崇高な(あるいは、壮大で敬虔で古い)感じは、クリスマス限定のものなんでしょうか・・
あるいは「のだめカンタービレ」のあの 批評家(佐久間 学)の笑わせるドラマチックなしゃべりかた・・、ああいう滑稽感のほうが勝ってしまったということなのでしょうか


喜びよ、美しい神々の火花
(略)
喜びは、久遠の自然の 強いばねだ。
喜びが、巨大な宇宙時計の歯車を回し、
花々をつぼみの中から、
星々を大空の中からいざない出し、
天球を、観測者の筒の見知らぬ空間で
回転させているのだ
星々が天空の壮麗な平原を
飛翔してゆくごとく、朗らかに
兄弟たちよ、きみたちの道を進め
勝利に向かう英雄のごとく
喜々として

歓喜の歌 byシラー

瞑想詩集 (1948年)
http://en.wikipedia.org/wiki/Friedrich_Schiller

「美しき者とて滅びねばならぬ」

ベートーベン(a.k.a.ベートーヴェン)第九の歌詞と音楽
「An die Freude(歓喜に寄せて)」

シラー(Friedrich von Schiller )の 哀悼歌(ネーニエ)
エレジー(哀歌、挽歌、悲歌)

唱歌の歌詞は以下ですが
晴れたる青空 ただよう雲よ / 小鳥は歌えり 林に森に/ こころはほがらか よろこびみちて / 見かわす われらの明るき笑顔 /

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ゲーテの鎮魂歌

そのとき、私は低く重々しい弔いの鐘の音が
真夜中の大気を震わせて響くのを聞いた 。
本当だろうか。これは、わたしたち皆が気遣っている
あの私たちの友のためなのか。

シラーの<鐘>のためのエピローグ(1805)

今年2010年、なにより、兄と叔母が亡くなった、黒いリボンの年でした。自分の死を思うべし、しかしそれを得ネフギーにして、生きている限りはいきいきと生きよとゲーテも言っている。
ゲーテのシラー追悼(ゲーテはシラーの死を知ってしばし寝ついた)で、明日に続く〜〜 


ロウソク1本

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2010年12月01日(水)

アドベントページ2010










(戦場のメリークリスマス1983)