河合隼雄さんの
「猫だましい」

(新潮文庫2002年12月刊)
抜書き

エジプトの神猫

古代エジプトにおいて猫は神聖な存在であった
(だからこそ)⇒ヨーロッパ中世では、猫は魔女の部下であったり魔女そのもの
(善きにつけ悪しきにつけ超自然的)
たましいに関連付けられやすい生き物

猫が家畜化された起源はエジプトとされる
北アフリカの野生の猫がエジプトで家畜化されたのと、
南アジア系で中国で家畜化されたのと二系統ある

エジプトで 第二王朝期頃より神としてあがめられた
歓喜と太陽の豊穣の暖かさを示す女神
エジプトでは神々が容易に他の神と同一化され関係が錯綜する
バスト神があがめられた中心地域はブバスティス
猫のミイラの大祭は古代世界において有名であった

ライオンの神テフヌトと同一視されることがある
太陽神ラーの娘でバスト(テフヌト)は左の目=月とみなされる
=太陽の暖かさを表す神とみなされる一方で、
月とみなされることもある
猫と蛇との関係も矛盾している
類似点=
姿態のしなやかさ
餌食となる動物を呪文をかけたように動かなくさせるところ

⇒同一視
猫神の頭上にとぐろを巻いた蛇が飾られていることがある
反面
太陽神ラーが暗黒を表すアポfビスなる蛇の神との戦いにおいて
猫またはライオンの姿をとった
⇒蛇を退治するもの⇒毒を制し、癒すもの

バストと同一視されるもう一つの重要な神セクメト(雌ライオン)
戦いの怒れる女神、猛烈な破壊性をもつ
ラーの娘で太陽の焦がす力、破壊する力を表す
蛇として表されることがあり、太陽神ラーの額に置かれることもある
太陽神ラーの二つの側面を表す
猫の温和な性格⇒バスト(子猫)
猫の獰猛な性格⇒セクメト(大猫)

C.G.ユングの弟子バーバラ・ハナによる
猫のいろいろな側面を表した図

猫マンダラby河合隼雄訳

怒れるバスト
セクメト
ラー(牡猫)
長靴をはいた猫 ねずみとり、猟師
獰猛、残酷
病の送り手としての
セクメト(魔女)
自立的、ずる賢い、
自主的
女性的、母性的、
両面的な
テフヌト 気持ちのよい、
怠け者
セクメトの癒しの魔術
(シンデレラと魔女)
快いバスト 怠け者



ライオン頭(怒れるバスト)
(セクメト女神)

猫頭女神についてもうちょっと
WEB検索


This ancient Egyptian Goddess was
patroness of pleasure and joy.
She was also a fierce protectress of children,
and was invoked by those wishing offspring.
As a sun goddess she represents the warm,
life giving power of the sun. Like a cat,
she was admired for her agility and strength.
Her city was Bubastis,
which contained her main temple,
one of ancient Egypt's biggest,
and her yearly festival was one of the most attended.


http://www.mandarava.com/Retail/Bastet_gifts.htm
WEB SHOPで売られている現代のバステド女神像
ARGRATHさんの神々紳士録にあるバステド像も興味深い

honoring the Goddess Bast.
Ringもありました
http://www.meowornever.com/
(お使いのRowena MorrillさんのDaughter of Bast の絵一見の価値あり。

basted女神
basted女神神殿(生物としての猫)  大英博物館の猫女神(細部を見る)

猫の象徴猫とライオン頭に猫を乗せた母神|猫魂|

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