拙速を尊ぶ

兵は拙速を尚ぶと云うが、兵のみではない。多くの事は拙速を貴んで居る。巧みでも遅くては必要がなくなって仕舞う。熟考の上でとか、篤と考えてとか云う事はせぬ方に慣れを作るが宜い。

by三宅雪嶺(1860~1945年)

『日本人論』(芳賀矢一と共著)