言葉言葉言葉:猫頭のノート 花冠

       

古きを温ねて新しきを知る

温故知新

[論語(巻一 為政篇第二)]
「 子曰、温故而知新」)
(wikipedia)

何事にもあれ、過去をたどり、それを十分に消化して、それから。未来に対する新しい思考、方法を見つけるべきだ。

現在は過去なくしては存在しない。しかし、過去だけにとらわれては新しい世界は ひら けない。過去を無視し去って、ただ新しきにつくのもまた、失敗を招くものである。(by諸橋轍次『中国古典名言事典』p25)

すでによく知っている言葉と思ったが、そうでもなかったかもしれない・・

「古きをたずねて」の「温」の字であるが、白川静の『字統』(1984)によれば、温暖の意より、温和、温厚の意となり、挙げられている字訓は「あたたかい」と「おだやか」。
温故知新については、温習(繰り返し習う、復習)の意であると。(p71)

『字通』(1996)の古訓にも「たず(づ)ねる」は無い。


学研新漢和辞典(藤堂明保/加納喜光 2008)


『成語林』(尾上兼英旺文社1992)

コトバンク四字熟語を知る辞典 (飯間浩明)
 岩波文庫『論語』では「あたためて」を採用しており、漢和辞典も「たずねて」「あたためて」を併記しています。
「古いものに温もりを与えて」と捉えれば、「あたためて」でもいい

コトバンク故事成語を知る辞典(円満字二郎)、 (昔のことを学んで、その知識を現在にも及ぼしていけるならば、先生として人に教える資格がある)」
ことわざを知る辞典(北村孝一編)
新しく起こる出来事に対処するためには、古典の世界に分け入って、先人の知恵からよく学ぶべきだとする教え。

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