小林秀雄の言葉

過去

経験の語りがたい部分だけが、今の俺の肉体のどこかで生きている (「Xへの手紙」)

[要するに過ぎてしまったことだ、ふとそう思うだけで俺は自分の過去を語ることがどうにも不可能のことのように思われてくる](「Xへの手紙」)

[俺は冷たくなった炬燵に頬杖をつき、恐る恐る思案した。
― 俺を支えているものは俺自身ではなく、ただ俺の過去なのかもしれない.
俺には何の希望もないのだから。だけど、俺が俺の過去を労ろうとすればするほど、それは俺には他人にみえてくる](「からくり」)

過去を語るというテーマなのだが・・
「要するに過ぎてしまったことだ」
・・そうなのだ。
過去の方が、未来よりも年数が多くなった今、・・
見返しまとめられるところは今こそやろうと思うのみ (20180116)