言葉言葉言葉:猫頭のノート 花冠

       

初恋

島崎藤村(1872ー1943)
https://www.worldfolksong.com/songbook/

まだあげめし前髪の
林檎りんごのもとに見えしとき
前にさしたる花櫛はなぐし
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅うすくれないの秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君がなさけみしかな
林檎畑のの下に
おのづからなる細道は が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
|HOME | TOPに戻る| 目次| WordPress/anthos/|
NEW 一生燃焼、一生感動、一生不悟 →生々、生きている限り生き生きと〔ゲーテ〕「 一生○○・・