引用の華 |
人生不相見 ジンセイアイミザルコト 動如参与商 ヤヤモスルト サントショウノゴトシ 今夕復何夕 コンセキハ マタナントイウ ユウベゾ 共此燈燭光 コノ トウショクノヒカリヲ トモニストハ 少壮能幾時 ショウソウ ヨク イクトキゾ 鬢髪各己蒼 ビンパツ オノオノスデニ ソウタリ 訪旧半為鬼 キュウヲトエバ ナカバ キトナル 驚呼熱中腸 キョウコシテ チュウチョウネッス 知二十戴 イズクンゾシラン ニジュッサイ 重上君子堂 カサネテ キミノドウニ ノボラントハ (中略) 明日隔山岳 ミョウニチ 山岳ヲ隔テナバ 世事両茫茫 セジフタリナガラボウボウタラン ( 杜甫が仕事の出張先で旧友に会った時の歌 ) (中略の訳詩は ) 昔最後にわかれたとき君はまだ結婚していなかった 今 子どもたちがいきなり列を作って入ってきた。 父の友の私をうやまい、 私にむかって問いかける「どちらからおいでですか」と。 その問答の終わらぬうちに、 子どもたちは酒と飲みものをテーブルに並べはじめる。 君は夜の雨に濡れながら春の韮をきってきてくれた たきたての飯には 上等の黄色いあわさえ混じっている。 君は言う「会うことは難しいものだ」と そして一度に十杯もの酒を飲みほす。 十杯の酒でも私は酔うことができない。 君のかわらぬ友情に心うごかされて。 |