言葉言葉言葉:猫頭のノート 花冠

       


光と色の形容詞: 白い


「イメージ・シンボル事典」(ド・フリース)
白:喜び、清浄を表わす。

“僕にはまだ名前がない
生まれてまだ二日なんだ“
どんな名前がいいかしら
“ぼくはとっても幸せだから
喜びの名がいいな“
いつまでも喜びが続きますように!

可愛い喜び
愛らしい喜びはまだ二日
あなたを喜びと呼びましょう
あなたは微笑み
私は歌う
いつまでも喜びがつづきますように!

Infant Joy : William Blake(1789)※詩画集
William Blake - Songs of Innocence and of Experience, Plate 28, "Infant Joy" (Bentley 25) - Google Art Project

白圭之玷

「白圭之玷、尚可磨也、斯言之玷、不可為也」

白圭の玷(か)けたるは、なお磨くべし、この言の玷(か)けたるは、為(おさ)むべからず。)『詩経』‐大雅・抑(よく)


白圭(古代中国で尊ばれた美しい玉)はたとえ欠けても磨けば美しさを取り戻すが、言葉は間違えればもう直せない。
つまりは「言葉は慎んで使いなさい」という教え。

素(そ、しろ)をも以て絢(あや)と為す 

孔子『論語』八佾第三の八
絵画でも、人徳でも、「何事も仕上げが重要である」
http://blog.mage8.com/rongo-03-08
俗説としては、「簡素であることが、結局豪華絢爛につながる」という解釈がある。
Yahoo知恵袋 Simple is the best.

色の漢字:白

象形。ハク・ビャク。しろ・しら・しろ(い)・もう(す)。
白骨化した頭骸骨の形
柬は東(袋の形)の中にものがある形。
偉大な指導者や打ち取った敵の首長の頭はドクロ(されこうべ)として保存した。
すぐれた首長の頭骨には、すぐれた呪霊(霊の力)があると信じられていたからである。それでそのような首長はと呼ばれた、「もうす」の意味にも用いる。


ハク・ハ、 かしら・あに
周代の兄弟の順序は、伯・仲・叙・季といった。
伯仲:長兄とその次の兄。また、優劣の差がないこと。

白川静 「常用字解p515



白は両手を拍(う)つときの音を、擬声的に写したものである。
音符に「白」のある漢字…拍、泊、迫、舶…

両手を相接することを迫という。
「説文 二下」に「近づくなり」とあり、 「せまる、ちかづく」の意味に用い、
迫真・ 急迫・ 緊迫・ 切迫のように、「さしせまる」の意味に用いる。 また迫害・脅迫のように、強い力でせまる意味に用いる。

白川静 「常用字解p516


白川静(WEB 検索)
http://12kai.virtualave.net/199903b.html
大抵の人は、まず自分の名前はどうかと思われるでしょう。

字の印象は気になるものです。私ならば、白という字はどうか。
これは髑髏、されこうべです。甲骨の中に人頭刻字というのがあって、これに字を刻り、
美しい朱が入れてある。多分、敵方の英雄・勇者といわれた者の頭骨が、
そのすぐれた呪力のゆえに、鄭重に保存されているのでしょう。 いわゆる伯(は)者です。
(「文字遊心」白川静 p460)


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Modified: 2005年 9月28日(水) 2008-04-28追記、lastModified: 2020/07/14