アドベントカレンダー2006
4

手と言葉

「描かれた身体」表紙絵
小池寿子著「描かれた身体」を読んだのだが、とても刺激的な本であった。昨年のシェイクスピア学の 河合 祥一郎さんの『ハムレットは太っていた!』を読んだとき同様の、専門的研究者への敬意を感じさせられる著書であった。
その中で「手」についての章に、
「自然がわれわれの体に手を付け加えたのは、何よりもまず言語活動のためである。もし人間が手を持っていなかったら、顔の諸部分は四足獣におけるように、人間が自身を養えるように形作られたであろう。…(中略)…手が自らこの重荷を引き受けて、口を言葉のために解放したのである。」
(379年盛期ギリシア教父ニュッサのグレゴリウス)

小池寿子(こいけひさこ)さんの著書は 全部読みたいと思う。
紹介: …國學院大學文学部教授、著書に『死者たちの回廊−よみがえる死の舞踏』(平凡社ライブラリー 1994年)、『死者のいる中世』(みすず書房 1994年)、『死を見つめる美術史』(ポーラ文化研究所 1999年)〈2000年3月芸術選奨、文部大臣新人賞受賞〉、『描かれた身体』(青土社 2001年)など。

祈る手

聖母
魅力的な聖母の画像というと、 トレチャコフ美術館(旧館)の付属教会にあるという「ウラジーミルの聖母」でしょうか。
幼児キリストの手が母のベールをつかんでいるようです。

ところで年末というと、チャリティの季節でもありますね。ユニセフも郵便で募金中ですけど、見ると、unicefのロゴマークに母子像がついていますね。
母のイメージは、オードリー・ヘップバーン。…??



オランス
The Virgin of the sign オランスの聖母マリア blachernitissa

オランスとは、[祈る人]を意味するラテン語

オランス型の聖母像を調べたのですが、なかなか気に入ったのが見当たりません。なにか、あっけらかんとしています。??そこへいくとエレウサ型の聖母というのは…。悲痛な魅力があります。
ウラジミールの聖母
ウラジミールの聖母(部分)
http://www.eonet.ne.jp/~nostalghia-1983/zapishite2/moscow023.html


WEB検索
http://www.ne.jp/asahi/jun/icons/theme.html
イコンに取り上げられる主な主題

聖母マリアを描いたイコン
(3つの型)
* la Vierge Glycophilousa (la Vierge Eleousa)
エレウサ型の聖母
* la Vierge Hodighitria (The Virgin Hodegetria)
ホデゲトリア型の聖母
* la Vierge Orante (la Vierge du signe) (The Virgin of the sign)
オラント型の聖母

=== 引用開始 ===
マリアの両手の描写には数多くのヴァリエーションがある
=== 引用終了 ===

WEB検索
http://www.ne.jp/asahi/jun/icons/
芸術新潮12月号「ロシア・イコンへの旅」


WEB検索
http://www4.point.ne.jp/~dominion/orans.html
=== 引用開始 ===
「オランス」 とは、古代ギリシャ・ローマで祈りを捧げるポーズとして初期のキリスト教壁画にも異教の壁画にもしばしば登場する。
「怒ったり言い争ったりすることなく、どこででもきよい手を上げて祈るようにしなさい。」 第一テモテ2章8節
「モーセが手を上げているときは、イスラエルが優勢になり、手を降ろしているときは、アマレクが優勢になった。  出エジプト記17章11節
=== 引用終了 ===
あしたはアマゾンの話を


今日のプレゼント

INDEXHOME