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![]() RedouteのRose ボタニカルアート |
まるでほんとみたいだ・・絵を見て まるで絵みたいだ・・ほんと見て 現実が何らかの意味で小説に見えなけらば、 身がもてないのである 小説に要約しようとする 現実に還元しようとする 私たちは小説を読んで、 その現実性とか具体性とかを呑気に口にしているが 実は 自分が常日頃抱いている 現実の小説的要約を口にしているに過ぎない小林秀雄 明治35(1902)年〜昭和58(1983)年 |
さて・・・ アドベントカレンダー・・・ キリストの降誕を待つ期間ということで、 でっち上げてまいりました・・・ 父と子、母と子、母なるもの・・・ 時、詩句・・というテーマで・・ さて・・・わが亡母は、私のすることについて、 何か言って抑えたりすることが全くない人であった。 ・・が、後年いわく、 「中学・高校時代のあんたは、私の娘ではないと思っていた」 ・・・・・・のだそうである。(^-^;)) さて、中学時代、宮沢賢治についで芥川龍之介を網羅的に読み始め、 「河童」やら「西方の人」「ある阿呆の一生」まで、 ほとんどを読んでしまったのであったが・・・・・ 高校時代になると、芥川を 三十面下げて「道徳とは左側通行ということである」、 などと平気で書く様なロマンチスト、半知的作家・・と評する 小林秀雄が、かわって私の星になった。 共通しているのは 「逆説」、詩的批評、箴言的言辞、であったかと思う。 |
![]() 17歳のランボー 「この 孛(はい)星が 不思議な人間倦厭の光を放って フランス文学大空を掠めたのは・・・」 小林秀雄の卒論のドキドキの冒頭のせりふ |
自己嫌悪とは自分への一種の甘え方だ。 最も逆説的な自己陶酔の形式だ。小林秀雄 自己嫌悪と自己陶酔の「時」 ・・・ アルチュール・ランボー Arthur Rimbaud (1854〜1891 36歳) 写真他 http://www.poetes.com/rimbaud/ http://www.geocities.com/Athens/8161/rimbaud.html こんな詩だった 最高塔の歌(地獄の季節) 時よ、来い ああ、陶酔の時よ、来い! よくも忍んだ。 忘れてしまおう。 積る怖れも苦しみも 空を目指して旅立った。 今 条理(わけ)もなく 咽喉(のど)は涸れ 血の管(くだ)に暗い陰(かげ)はさす。 ああ、時よ、来い ああ、陶酔の時よ、来い! |
ここで別の詩人の詩を
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「年齢」 私は今まで自分の年齢という様なものを ほとんど気にしたことがない。 齢不惑はとうに過ぎ、 天命を知らねばならぬ期に近づいたが、 惑いはいよいよこんがらかって来る様だし、 人生の謎は深まっていくような気がしている。 私は若いころから経験を鼻にかけた 大人の生態というものに鼻持ちならす 老人の頑固や偏屈に 経験病の末期症状を見 これと比べれば 青年の向こう見ずのほうがむしろ狂気から遠い、 そういう考えを持ってきたが為である。 心に疑惑の火を断たぬこと、これが心に皺がよらない 肝腎な条件に思えた。 ところが、近年、そんな了見では、どうにも 致し方があるまいと時々思うようになった。 孔子が、自分の生涯を省み 弟子のために、思想と年齢の予定調和表の如きもの を遺しておいたということは、興味あることだ。 彼は大詩人でもあったのである。 8昭和25年6月「新潮」 |
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多分どなたも読むことはあるまいと思われる 28歳〜30歳の小林秀雄の 「文芸批評」(1930年)から もうちょっと言葉を拾ってみます 人間精神とは言葉を生産する工場以外のなにものでもない。 考えると語るとはあくまで同一事実。 (そのことは) 人間精神は言葉によってのみ壮大に発展できるのだが、 精神が永遠に言葉の桎梏の下にあることも語る。さて・・・ 何をいいたいかと言うと・・ その昔、 西暦2000年の自分について想像して作文せよという 国語の宿題にはだいぶてこずったのであったが、 とうに「2000年」も過去になった・・・・・ その年代になれば、どんな高みに至るかと思えば 何を言うべきか分からない・・ 何でしょ(^-^;)) 母が死んだときに、 私は「親なき子」になり、 それがどんなものかというと・・ 一つの役割がなくなったということだということに 気がつくのは、余りに遅かった。 来年は・・・ ALAIN アラン(1868-1951) を読みたいと思っています 『アラン著作集』は 白水社1980 『精神と情熱とに関する八十一章』 小林秀雄訳 東京創元社1978 (またぽしゃるかもしれませんが) 残り時間を考えるべき時がきましたよ 人生の生存期間(享年/行年)による分類のサイト 人生のセイムスケール |
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