八月の詩

 

夏日山中

李白

嬾搖白羽扇
   白羽扇を揺(うご)かすに嬾(ものう)し

裸袒青林中
   裸袒す 青林の中

脱巾挂石壁
   巾を脱ぎて 石壁に挂け 

露頂灑松風 
  頂を露わして 松風に灑(あら)わしむ  


嬾(ものう)し・・・物憂いですよね

一海知義「漢詩一日一首 夏」(平凡社ライブラリー)によれば、
帽子を取って「頂を露わにする」ことも、当時の官僚社会では失礼なこととされていたという・・
だからこの気楽な詩もある反逆精神に裏打ちされていたのだという・・

それはともかく・・ 熱中症警報に、絶え絶えとして・・生息中の夏です・・

 夏よ去れ!