かの人を語れ、ムーサよ、トロイエ―の聖(きよ)き 都を掠めた後に、諸所方々をさ迷って、数々の人の町を見、その俗を学んだ、機に応じ変に処するにたけた男を。
命を護(まも)り、一党を無事に帰国させんとて、海上で数々の苦労を心になめたが、苦心も甲斐なく、一党を救うことはできなかった。
愚かな者共よ、日の神ヒュペリーオーンの牛を啖(くら)ったばかりに、神は帰国を彼らより奪い、おのれの愚行で彼らは身を滅ぼしたのだ。
高津 春繁(こうづ はるしげ、1908- 1973)訳
ポセイドンは愛児ポリュケモスの仇、オデュッセウスを帰郷させたアルキノオス王を憤り、バルケけオス人たちの船を打って、その形のまま海中に突き立つ巌としてしまう。
オデュッセウスの話は終わり、アルキノオス王は彼にイタケーに帰るように話し、オデュッセウスはアルキノオスから魔法の船を借り、イタケーへ船出し帰還する。アテーナーは、彼を老人に変装させる。アテーネーは、メネラオスの宮殿に横たわっているテレマコスを励まして、帰国を促す。
アテーナーは、テーレマコスに故郷に帰るように言う。アテ―ナーは老人の姿のオデュッセウスをたくましい姿にしてテレマコスに身を明かす。
テーレマコスがイタケーに帰ると、アテーナーはオデュッセウスを元の姿に戻す。オデュッセウスは、テーレマコスと再会する。2人は計略を練り、オデュッセウスが死んだと偽る。テレマコスは自分一人で屋敷に戻る。母のペネロペオアは我が子が無事に戻ったのを見て、うれし涙を流す。
アテーナーは再びオデュッセウスを乞食の姿に戻し、彼は街へ帰る。求婚者は、オデュッセウスの鍛えられた筋肉に驚く。
求婚者たちはオデュッセウスを悩ませます。宮殿の周りをうろついていたイロという名の王室の乞食が現れる。彼はオデュッセウスを笑いながら戦いを挑む。求婚者たちは、勝者が一緒に夕食をとることに同意します。彼らはオデュッセウスにパンを2切れ与え、オデュッセウスは毛布を脱いで筋肉を露わにし、簡単に乞食を説得した。勝利したにもかかわらず、彼は高慢な求婚者たちの嫌がらせに耐え続けなければならない。
Odysseus Penelope Louvre CA860 détourage
乞食の姿をしたオデュッセウスと、ペネロペ。乞食に変装したユリシーズがペネロペの貞操を試す、テラコッタのレリーフ、紀元前450年頃。ミロ出土
彼は過去の冒険を思い出し、復讐の時を待ちます。「我慢しろ、我が心よ!」 « Patience, mon cœur ! »
ゼウスは、青空に雷を落とす。ペーネロペーは、オデュッセウスの弓を持ち、「この強弓を扱える者と私は結婚する」と告げる。求婚者は、次々と試すが失敗、その日がアポローンの祭日であった為に、献酒する。オデュッセウスは弓で、矢を12本の斧の穴に通す。
オデュッセウスは首謀者アンティノオスの喉を矢で射抜き、息子や家来と共に他の求婚者たちをすべて討ち果たす。次いで、オデュッセウスを裏切った侍女たちを絞首刑に処し、メランティオスを殺す。
オデュッセウスは、ペーネロペーに冒険談を話す。
オデュッセウスは、父ラーエルテースと再会する。
求婚者の親族が復讐しようとするが、アテーナーが仲裁する。食べると自分が誰であり、どこから来たのかを忘れてしまうという性質を持つ植物
忘却という美味しい食べ物
古代では、蓮を食べる人々の土地は地中海のチュニジアのジェルバ島にあることが多く、紀元前3世紀にエラトステネスによって初めて言及されています
B. グスタフ・ラングは、エトナ山周辺の地域がキュクロプスの故郷であると推測
オデュッセウスの人物像は、多くの詩人によって、人間そのものの原型として理解されてきました。好奇心旺盛で、狡猾で、常に知識と経験を求め、常に危険を克服することに成功します。
(de.wikipedia)
冥界のユリシーズとディオメデス。ウィリアム・ブレイク(1757-1827)
ダンテ・アリギエーリの『神曲』第26歌(1303年頃 - 1320年)には、地獄で拷問を受けるユリシーズとディオメデスが描かれている。
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ちなみに全体は24巻