内容(「BOOK」データベースより)
「古ヨーロッパ」とは、紀元前6500年から3500年頃までエーゲ海・バルカン半島からドナウ河中流域・アドリア海地方・モルダヴィアにかけて、ミノア文化に先行して繁栄した新石器時代、初期農耕文化の世界を指したものである。東欧考古学の権威マリヤ・ギンブタスは、「古ヨーロッパ」こそミノア文化やギリシア文化の神々たちを育んだヨーロッパの原郷ともいうべき文化であったと主張する。本書は、この文化が「大女神のシンボリズム」とでも呼ぶべき世界像を持つものであったことを数多くの図版をあげ、その図像解釈によって語ってくれる。写真・図版とその詳細な解説、発掘地名とC14年代など考古学術的記述が克明に提示されており、本書によってはじめてヨーロッパの古文化像について新しい認識を得ることができるとともに、この文化像が日本列島の縄文文化像ときわだってパラレルな関係にあることに気づく。なお新装版にあたって、〈古ヨーロッパ〉と比較対照できるような「古中国」文化の図像を巻末に収録した。
〈古ヨーロッパ〉文明の定義と意味
〈古ヨーロッパ〉の地域区分と年代区分
1.エーゲ海・中央バルカン
2.アドリア海地方
3.ドナウ河中流域
4.東バルカン
5.モルダヴィア=西ウクライナ
(p39 写真7)
大きな臀部と円筒形の頸部をもった座る女神」の土偶
(p50 写真20) 点文様で装飾されたエプロン、女神のエンブレムV字型襟
(p59 写真22)
(p76 写真40)
(p122図82)雷文と平行線による装飾
(P153 写真141)
(P164 写真165)出産の姿勢を取る女性(表紙の図像となっている)
(p204 写真206 妊婦像)
(p231 写真251 悲しみにくれる神)
古ヨーロッパの神話的概念がいかに長きにわたって守られてきたかは驚きに値する。
神像の研究を通して立証されるのは、古ヨーロッパの世界は原(プロト)インド=ヨーロッパ世界ではないということである。
ヨーロッパ文明は、ギリシア時代のわずか数世紀の間に作りだされたわけではない。その根はずっと深く、更に6000年昔に遡る。
1968年には「ロサンゼルス・タイムス」の"ウーマン・オブ・ザ・イヤー"に選ばれるほどの"人気者"でもあった。
南東ヨーロッパに、前7000年から3500年の間に独自の新石器時代の文化があった
旧チェコスロヴァキアと、西ウクライナから国会まだ、またエーゲ海・アドリア海にいたるまでの地域に高度に発達した文明「ハジラールの宗教ではっきり示されていることが一つ 蛇の象徴のないのが特徴である、チャラル・ヒュユクと違って、南東ヨーロッパでは蛇と鳥とが多女神の主要なモティーフである。(p013)
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(マリア・ギンブタスとバーバラウォーカーと・・)
マリア・ギンブタスを読む(2012)