猫とは


猫というものは、文化的にはどんな象徴をになっているのだろうか・・
古くネコ科動物を従えた威風堂々たる女神(母神)・・・そして、魔女につき従う黒猫・・
アイスランドのユールキャットは、怠けものを食い殺す黒猫で、そして、逆に猫いじめのキリスト教・・
猫とは?

1)ミアキス  2)ネコの象徴するもの 3)バステッド女神

1)ミアキス 

暁新世(6500万年前~5500万年前)
食肉目ミアキス科
イタチに似ていたミアキスなどは体長は20cmと現在のイタチより小さい。
ミアキスに、大きな変化が起こったのが今から約3500万年
草原に住んでいたグループが、獲物を求めて木をおりてしまったのです。
このグループが後にオオカミやイヌの先祖になったと考えられています。
ネコもイヌも、ミアキスという体長60cmくらいの小型哺乳類を先祖とし
ています。ミアキスが大繁栄したのは、約5000万年~4000万年前。
陸上では、まだ恐竜が生きていた時代

森で暮らし、単独で狩りを行う「ミアキス」は、「ヤマネコ」へと進化し、
「猫」になった今でも"ひとり"で生きています

猫の飼い主に迎合しない優雅な態度は、単独行動で生きてきたためなのです。


一方、森から出て草原で暮らし始めた「ミアキス」は、
獲物を捕るために群れで狩りをするようになりました。
これが、「オオカミ」から「犬」へと進化します。
犬は、群れの中で順位を確立し、
リーダーの命令に従うことで生きてきたのです。

平凡社世界百科辞典より ぬきがき引用


 

WEB 検索
木をおりたイヌ 木にのこったネコ
ネコは不思議な友人ニムラブス


http://www.gem.hi-ho.ne.jp/aquaheart/episode04.shtml

滅ばなかったミアキス科と言うと「雑食性」だった事から、木の実や葉っぱ、魚などあらゆるものを食べる事で、度重なる環境の変化にも負けず絶滅から難を逃れた。さらに付け加えると歯の構造もより肉を食べやすい構造をしていたのである。
この漸新世前期の時点で「ミアキス科」は肉食動物としてのニッチを獲得したと言っても過言ではない。 独走し始めたミアキス科は新しく「ネコ科/イヌ科」、後には「アザラシ科」などの肉食獣を世界各地に適応放散させ、中新世の終わり迄にヒエノドン科・肉歯類を消し去ったのである。


2)ネコの象徴するもの

http://www.shokoku.ac.jp/~kkomatsu/1998/fukui/page4.htm
(湘南国際女子短期大学→多摩大)

猫いじめのキリスト教
以下引用・・

瞳の瞳孔が光に反応して、大きく開いたり細くなったりすることが、
まるで月の満ち欠けを表しているかのようなので、
メス猫だけでなく「猫」は月の象徴にもなり、
バステトは、太陽だけでなく時に、月の象徴ともなった。

「エジプト死者の書」の中で猫は、”マトゥ”と呼ばれ、
悪の力の象徴である沼地の蛇や、アポピスと闘った

キリスト教では、猫はあらゆる魔力の元凶とされ、迫害を受けてきました。

16世紀のグノーシス派は、象徴として男は犬、女は猫としました。

中世に起きた異常殺戮、「魔女狩り」の関係で、
女性蔑視は激しく、女性は全ての悪の原因のような扱いをされ

たので、その女を象徴する動物、猫もまた同じような目にあったわけです。

魔女は猫(メス猫)に変身する。猫は悪魔の化身であると思われていた

以上は唐草図鑑、聖樹聖獣文様のコンテンツより再掲

キリスト教シンボル事典 (ミシェル・フィジェ著 文庫クセジュ)

猫 chat

(1) 猫は呪われた悪魔的な動物である。≪受胎告知≫には、天使ガブリエルが天から降り立ったのを見て、猫が逃げ出しているところが描かれているものもある。

(2)猫と犬の戦いは悪と善の戦いを表わしている。→犬

(3) ≪最後の晩餐≫で、ユダのそばに猫が描かれているのは、これから裏切りが行われようとしていることを表わしている。→蠍

犬 chien(キリスト教シンボル事典 )

(1) 人間に忠実な動物である犬は、教会の構成員である信者たちが堅く守るべき神との婚姻の誓いを表わす。犬い倣えば、誰も偶像のために神を裏切ることはあるまい。 

(2)犬は悪の化身である猫と対比される。→猫

(3) ドミニコ会修道士たちは、Domini Canes すなわち「主の番犬」と呼ばれるほどに神に熱烈に仕え、狼になぞらえられる異端者と激しく戦う。→狼
(4)コルトナの聖女マルゲリタやモンブリエの聖ロックは一匹の犬を連れて描かれる。

蠍 scorpion(キリスト教シンボル事典 )

猛毒の針で人を刺す陰険な蠍は、一般に裏切りのシンボルとされるが、とりわけユダの裏切りを表わす。
≪最後の晩餐≫で、食卓の上に蠍が描かれることがあるが(ただのザリガニの場合もある)、それはユダの裏切りを暗示している。→猫

神秘的な謎めいた性格、丸く体を丸めた姿から
「聖職者は内省の規範とした。」 『動物シンボル事典』

人間・動物・神性

2011-08-19 
アデル・ゲティの 「イメージの博物誌30 女神-生ける自然の母-」の資料図版と解説 
p80 タイトルは「人間・動物・神性」

神聖な女性は常に動物と結び付けられてきた。
それらは蜜蜂や雀蜂、蜘蛛といった虫の世界から、 ペットの猫、犬、 家畜の馬や豚、 更には密林や森の野獣にとどまらず、 龍や一角獣からスフィンクス、セイレン、人魚といった神話的な世界の生き物まで含む。

特定の動物の霊がしばしば神性を表象するために採用された
とくにエジプトでは、こういった象徴的なやり方は非常に重要だった。
禿鷹の頭をした女神ムートは、後に猫となってムート=バステートとよばれている。
(※ムート【Mut】 とはエジプト語で母を意味する;エジプト神話で、主神アモン=ラーの妻。神々の母とされる。 Wikipediahttp://en.wikipedia.org/wiki/Mut


掲載の 図 アンク・エス・カー・ラーの墓から出た浮彫
前2000年ごろ(この図を検索したが不明)
禿鷹女神として、翼をもったチャタル・ヒュユクの女祭司のように(※?意味不明)
葬式儀礼の再現図

彼女は死後の儀礼を司り、
バストつまり猫として
ガラガラのような楽器または玩具を持って、
エジプトの中でもっとも有名な祭りを鼓舞した。

エジプトの女神

掲載の図 ガラガラのような楽器と盾を持ったブロンズ製小彫像

彼女の像が通り過ぎるのを見るために何千人もの人々が皆ガラガラを振り、飲み、踊り、音楽を演奏して、ナイルの川岸に並んだといわれている。
狂乱を招く祭りの音はほとんど耳を弄するばかりだったと伝えられる。

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