ヴィーナスとは


ルーブル美術館(20180618)

 

Furtwängler-Restortation-Venus-de-Milo
A photograph of a proposed restoration of the Venus of Milo
(Venus de Milo) byアドルフ・フルトヴェングラー Adolf Furtwängler incorporating the arm fragments found with the statue at the time of its discovery

ヴィーナス 

「図説世界シンボル事典」 byハンス・ビーダーマン

ウエヌス (英語読みではヴィーナス)はローマ神話の美の女神でギリシア神話のアフロディテと同一視される

 

先史時代の美術に関する文献では、ある種の旧石器時代の彫刻を指して「ヴィーナス」という表現が用いられることもある。明らかに昔の人の「美の理想」を揶揄した言い回しだが、これらの像は実際には決してエロティックな願望や美的概念を表したものではなく、むしろ一族の祖としての母を表現したものであった。
したがって、これらの像が持つ豊満な体も、多産や、子供を産み育てる能力をシンボルとして強調した様式と解釈すべきだろう。⇒豊饒の角

 

豊饒の角
花の女神フロラや幸運の女神フォルトゥナの持物であり、人間が労せずして得ることのできる無限の贈物のシンボルである。
動物の角が、献酒のための器としてすでに先史時代から用いられていたことは、ローセルLausselのヴィーナス像などを見ても明らかである。

以下で、旧石器時代の彫刻、ヨーロッパの原始女神をいくつか見てみます・・日本でも「縄文のビーナス」が思われます・・


原始女神の表象

Venus of Willendorf

VenusWillendorf
Venus of Willendorf
オーストリア 11.1cm
前22,000年から20,000年(約24,000年から22,000年前) https://en.wikipedia.org/wiki/Venus_figurines

Venus of Laussel

Venus-de-Laussel-vue-generale-noir
Venus of Laussel,
picture of the original kept in Bordeaux museum, France
(約2万5千年前)Musee d'Aquitaineボルドー美術館
46.0センチメートルの石灰岩の ベースレリーフ

Venus of Brassempouy

Venus of Brassempouy
O ne of the earliest known realistic representations of a human face.

国立考古学博物館  Musée des Antiquités nationales (en/fr)、
サン=ジェルマン=アン=レー城内
約2万5千年前(後期旧石器時代)の女神像として有名な
「ブラセンプーイのヴィーナス(wikipedia英語版)」

Venus of Dolní Věstonice

Vestonicka venuse v NM
The Venus of Dolní Věstonice Created 29,000 BCE – 25,000 BCE

Moravskézemskémuzeum、ブルノ、チェコ共和国 (Gravettian industry)


ライオン人間

Lion man photo
Lionheaded figurine from Stadel im Hohlenstein cave in Germany
約32,000年前 、オーリニャック文化
高さ29.6センチ、幅5.6センチ、奥行5.9センチ
旧石器時代の彫刻 ドイツのウルム   ウルム博物館

・・ウルムに行ってみたいと思う
★ ライオン
https://www.karakusamon.com/lion.html
ネコ科動物と古代の女神


Venus of Hohlefels

VenusHohlefels2
Paleolithic figure Venus of Hohlefels (of mammooth ivory)
初期オーリニャック文化、 およそ3万5千年から4万年ほど前,
高さ6cm、幅3cm、重さ33g

ヴィーナスというと、パリの人類史博物館での生きた人間の展示、「ホッテントットのヴィーナスの展示は遺憾なものであったろう・・


ルーブル美術館 古代シュメール のビーナス像

美の三女神

アト・ド・フリースの『イメージ・シンボル事典』の方を見ると、
Venusビーナスとは金星の話であったが、別に美の三女神という項があった

The Graces
豊饒の太女神が三分裂して生まれたもので、豊饒の好ましい側面を表す

美の三女神は春にヘルメス‐メルクリウスによって外に誘い出される
古代ギリシアでは、「輝く女」のアグライア、「喜び」のエウプロシュネ、「花盛り」のタレイアの3人を表す


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